メチオニンPET検査(脳腫瘍)
メチオニンPET検査による脳腫瘍の診断
脳の神経細胞は常にブドウ糖を取り込んで活動しているために、FDG-PET検査では正常の脳組織に高い集積が観察されます。脳腫瘍にもFDGの取り込みを認めますが、正常脳組織の高い集積のために病変の指摘が難しいことがあります。
メチオニンはたんぱく質を構成するアミノ酸の一つで、腫瘍細胞に取り込まれる性質があります。これを放射性核種で標識した11Cメチオニンを用いたPET画像では、正常脳組織への取り込みが少なく、脳腫瘍の病巣が明瞭に描出されます。
代表的な脳腫瘍の一種である神経膠腫では、病巣の広がりを把握することが治療方針決定の上できわめて重要です。メチオニンPETによって神経膠腫の病巣の範囲を正確に知ることができます。当センターでは2020年12月までに1300件を超えるメチオニンPET検査を実施し、脳腫瘍の診断・治療効果判定・再発評価等についての有用な情報を提供しています。
脳腫瘍(神経膠腫)治療後の再発
FDG-PET
メチオニンPET
脳腫瘍(神経膠腫)治療後の再発。FDG-PET(左)では病変部分は正常脳組織よりも低い集積となっています。
メチオニンPET(右)では病巣が高い集積を示し、病巣の範囲が明瞭に示されています。
当センターでは医療機関からの依頼を受けてメチオニンPET検査を実施しております。
詳しくは当センターまでお問い合わせください。